
「ロバの本屋」オープンしてずっとバタバタしていたので、
ここいらで 少し深呼吸。
スーハー、スーハー。
ゆっくり じっくり これからのことなど考えていきたい。
けど、その前に
途中まで書いて止まっていた店づくり日記を
書き上げてしまうこととします。
ぶち抜いた壁のところに扉を付けました。
ここは厨房から覗けるように 扉は下半分です。
扉の横に置かれた引き出しは 紙用の引き出し。
福岡で家具づくりをしているピアニーに頼んで作ってもらいました。
「ロバの本屋」では紙ものや文房具も置きたいと前々から考えていたので
紙用の引き出しはぜひ欲しいなぁと思っていたのです。
私たちが俵山に住み始めたのとちょうど同じ時期に
ピアニーたちは石垣島から福岡に引っ越していました。
なので遊びに行ってみました。
そしてピアニーが作った家具を初めて見せてもらいました。
びっくりするくらい几帳面で丁寧な仕事をするのだなぁと感心しました。
こんな几帳面な仕事をするんなら紙用引き出しとか頼んでみてもいいかもな、
私は心の中でほくそ笑みました。
そんなワケで作ってもらったのが、この引き出し。
そして「ロバロバカフェ」やってた頃から持っていた棚などを配置して
私の場所(レジスペース)を作ってみた。
これらの棚は以前LINO HOMEWORKSさんから購入したもの。
LINOさんは「ロバロバカフェ」があった経堂に住んでいて、
そしてフランスを中心にヨーロッパの古いものを買い付けています。
私はLINOさんの男前で繊細なモノ選びの目にものすごい惚れ込んでいて、
毎回買い付けから帰る度に
今度はどんなもの買い付けてきたんだろう って楽しみにしていたものです。
そんなLINOさんが買い付けてきたものの中から
店の什器として使えそうなモノを
ひとつずつコツコツと買って集めていました。
そんな大切にしていた棚たちが また使えてうれしい。
さて、店の入り口。
積んであったガラを片付け、
外壁も白く塗りました。
両方の屋根に、雨どいも付けました。
そして、電気工事。
家の方で使っていないブレイカーを店用に使うことにしました。
電気配線はさすがに自分ででやるのは不安なので、
俵山のナカハララジオにお願いしました。
コンセントやスイッチの古いのを
骨董市などで見つけるとコツコツ集めていたのですが、
数が足りないなぁ、でも新しいピカピカのはこの店では浮いちゃうしなぁ、と思っていたので
ナカハラさんにそう言うと、
「そんなに古くなくてもいいんだろ? 昭和くらいな感じで」
そう言って、翌日には10コくらい持ってきてくれました。
自分の家や友達の家のスイッチを新しいのに変えて
で、古いのをうちに持ってきてくれたのです。
そんなワケで新しい部品の値段で古い部品を廻してくれました。
もちろん骨董市で買うより安いです。
これはホントにありがたかったなぁ。
店にしっくりお似合いのスイッチたち。
配線はやってもらいましたが
電気器具の取り付けは自分でしました。
キャタツに上ってひとつずつ付けていきます。
展示などもしていく予定なので スポットライトも付けました。
厨房の内装。
作業台作ったり、食器棚作ったり、
壁面に棚を追加したり。
本屋スペースには 細長いベンチ棚も作りました。
カフェ用の椅子は骨董市で見つけたもの。
うれしくなって、ひとりでカウンターでお茶してみたり。
10月に入ると
BOOBY BOOKSTALLさんから古本が到着。
さっそく並べてみました。
ブービーさんは普段はネットで古本屋をしています。
初めてブービーさんのサイトを見たときから、
とても好きな古本屋のひとつになりました。
なので「ロバロバカフェ」で定期的にやっていた古本市には
欠かさず参加してもらっていました。
で、今回「ロバの本屋」をはじめるにあたって
私ひとりではいい古本を集めきるのは難しかろう。
だったらブービーさんにお願いしたいな、そうしよう。
と思って、前々からなんとなくお願いしておいたのでした。
古本並べたら、
他の本も並べたくなってきました。
発注していた新刊本も届き出してたので
どんどん並べてみます。
本屋らしくなってきました。
さぁて、オープン間近。
店づくり日記(全5回)、ようやく、おしまい。
はぁ〜(笑)。
さてさて、店づくりのはなしの続きです。
えーと、ペンキ塗り終えたとこまで書いたんだっけな。
7月、子供たちの夏休みが始まるとすぐに
兵庫県の篠山からコンドウ家が遊びにやってきた。
コンドウ家のタクちゃんは篠山でハバネロを育ててハバネロソースを作っています。
クミちゃんは鈴を作っています。
タロとトウタは小学生。
コンドウ家とも石垣島つながりなんだけど、
石垣島に住んでた時期はズレていて、
向こうで会ったことはないのです。
私が石垣島を出た頃コンドウ家は石垣島に住み始め、
そのあと篠山に移住したのでした。
東京でロバロバカフェをしてた頃に、
石垣島でモノづくりをしてる人を集めた展覧会を企画して、
そのとき2人にも声をかけたのが縁で知り合いました。
石垣時代に仲良かった友だちから タクちゃんクミちゃんのはなしはよく聞いていて、
そのせいか最初に会ったときから昔からの友だちみたいな感じがして、
しっくりして、
そのまま仲良くしています。
で、夏休みに遊びにやってきたコンドウ家、
一緒にたくさん遊びましたが
その合間にタクちゃんが壁をぶち抜く作業をしてくれたのでした。
厨房と店が別々になってて、これじゃあたぶん不便だろうなぁと思ってて、
「ここの壁をぶち抜きたいと思ってるんだー」
と私が話したら、
「じゃ、ちょっと手伝おうか?」
と、タクちゃん。
壁はブロック積み。
これをぶち抜くのはもちろん大仕事です。
それをサラッとやってくれるタクちゃんって 頼りになるっていうか、
なんか、カッコいいです。
サンダーにダイアモンドの刃を付けて、
ブロックに切込みをいれていきます。
これ、かなりキツイ作業です。
振動で手はしんどいし時間もかかります。
そしてコンクリートの粉がたくさん飛び散るので空気が悪い。
こんな作業をかって出てくれるタクちゃんに感謝!
この作業すると、こんなに真っ白になります。
すっかり白髪になりました。
私の貸したメガネとマスクがお似合いです(笑)。
しかし!
せっかくこんなになりながらタクちゃん頑張ってくれたのに、
サンダーに無理させすぎたせいか、
途中でうんともすんとも云わなくなってしまったのです。
分解して直そうとしてみても直らず。
「あー、ぶち抜くとこまで出来なくて残念だ〜!」
と、タクちゃん。
ぶち抜き終わって気持ちよくビールを飲むつもりだったようで、
けっこう残念そうでした。
後日、篠山に帰ったタクちゃんからコンクリートハンマーが送られてきました。
「2つ持ってるから、ひとつあげるよ」
と言って、送ってくれたのです。
で、このコンクリートハンマーを使って、
続きのぶち抜きは
RYUちゃんが仕事お休みの日曜日にやってくれました。
ようやくぶち抜いた壁を眺めつつタバコを吸ってひと休み。
きれいにぶち抜き終えたとこ。
さて、この続きは私の仕事。
型枠ベニヤを組んで、セメント練って隙間に詰めていきます。
そのまま1週間くらいおいたあと、型枠外しました。
そこに板材をはめ込み固定します。
支えでもありますが、
あとで扉をつけるので、木の方が細工しやすいので。
ようやく先が見えてきました。
お次は店の入口作り。
柱材とさん木で土台を作り、
ベニヤを貼り
白く塗りました。
この水色のドアはカントリーキッチンから貰ったもの。
おかげで可愛い入口になって、嬉しい。
外側はトタンを貼りました。
さて、厨房の内装も進めます。
壁はこちらもベニヤで下地を作ります。
ベニヤの向こうには水道配管を通してあります。
そして、排水工事。
タクちゃんに貰ったコンクリートハンマーがあって助かった〜。
カフェにはカウンターをつけました。
入口の台の上はポカポカあたたかいらしく
猫のお気に入りの昼寝場所になってたな。
さて、もうひと息で開店に漕ぎつけそうです。
が、細かい仕事はもう少しあります。
つづく
さて、店づくりのこと。
季節は初夏。
屋根が出来上がったので、
お次は窓と壁です。
最初の予定は窓と壁を半々ずつ入れていくつもりだったのですが、
こうして窓を入れてみると、
この壁面全部が窓の方が明るくて気持ちいいんじゃないかなぁ、と思いまして、
急遽全部窓にすることに。
最初に入れた3つの窓は、山口の骨董市で見つけたもの。
ちゃんと窓が開くように柱にミゾ彫りました。
残りの窓は、
拾ったり貰ったりした窓枠を細工して、サイズを合わせていきました。
だから、開くところとはめ殺しのところとあります。
最後のどうしても足りないところは、
さん木で窓枠作りました。
さて、ここで大活躍したのがこの機械。
こちら、現在福岡で家具づくりしてるピアニーから譲り受けたもの。
ピアニーは、石垣島に住んでた頃からの古い友だち。
私とRYUちゃんは
20代中頃から30代の前半、石垣島で暮らしていました。
その頃の友だちとは、今もけっこう繋がっています。
同じ俵山に住むご近所さんのみゆちゃん、フミさんも石垣からの付き合いだしなー。
さて、ピアニーから譲り受けたこの機械、
これは固定式の電動カンナです。
これは本当にすばらしい働きをしてくれました。
この機械なしでは、細かい窓枠の細工をやってのけることは不可能だったでしょう。
あー、実践してこの機械のすばらしさを語りたい!!!
それくらい、今回の窓づくりにはかかせない機械だったのですよー。
もひとつ、こちら。
こちらもピアニーから譲り受けました。
電動の固定丸ノコ。
これも役にたちましたねぇ。
使うのはちょっと恐いから緊張感あるんだけど、
でもこまかい切り出しとか出来て、やはり窓づくりに役立ちました。
これらの機械、ピアニーは石垣で大工してた頃使ってたらしいんだけど、
今はさらにいい機械を手に入れたようで、
それで古い方の機械をうちに廻してくれたのです。
ピアニー、ホントに助かったよー。ありがとね。
そして、窓枠が全部できあがった6月後半、
石垣島から、さとこと光が遊びにやってきました。
さとこも同じく古い友だち。
一緒にたくさん遊んだり、悪いことしたり(笑)、
ケンカしたり、泣いたり、笑ったりしてきた、
まぁ、いちばんの親友ですねー。
さとこは今石垣島でぶどり商店って商店をしているんだけど、
この時はヤシキ(さとこのダンナ)にお店まかせて8日間くらい遊んでいったな。
そして、ペンキ塗りとか手伝ってくれた。
手前で無心にペンキ塗ってるのは光(4歳)。
奥で塗ってるのは私。
私、このとき写真ぜんぜん撮ってなくて、
この写真はぶどり商店ブログから失敬しました。
そんなさとこと光と過ごした早めの夏休みみたいな日々のあとには、
カフェ予定地のペンキ塗りも終わり、
続いての大仕事、
壁をぶち抜く(!)です。
つづく。
1週間くらい前、
京都に住むはぎやんから電話があった。
「お店のオープンいつ? 遊びに行くよ」
「えーと、来週か…再来週かなぁ」
その時は、あやふやな返事をしておいた。
思ってるほど作業が終わってなくて、やや焦っていたのだ。
そして今週に入って、
そろそろ保健所の営業許可取らねばと思い、検査員の人に来てもった。
そしたら、天井の梁が出てるのはダメだからベニヤでも貼ってふさぐようにとのこと。
うすうす言われるかなぁと思ってはいたけど、やはり…。
作業がまたひとつ増えた。
それに、天井を貼る作業はひとりじゃ厳しい。
誰か支えてくれる人がいないと
高いキャタツの上に座った姿勢で、足でベニヤを支えつつ木ネジを打っていかねばならない。
まずい、これじゃ終わらないぞ。
最初の展示は決まっているから、
遅くとも11月17日にはオープンしなければならない。
うわー、マズイ!
そこで閃いた。
そうだ! はぎやんに早く来てもらって、手伝ってもらおう!
どうせ来るつもりなんだから、オープン前でもいいだろう。
と、自分勝手な理由ではぎやんに電話してみた。
そしたら、ほんとにすぐ来てくれた。
友だちのピーターと2人で翌日の午前中にはやってきた。
はぎやんは大工仕事ができる人なのだ。
ピーターは大工仕事はできないけど、こまやかな事が得意な若者だった。
それで、この2日半で、
ひとりなら2週間くらいかかるであろう仕事を終わらせることができた。
これは、薪ストーブの煙突を通すための穴をサンダーで空けてるところ。
写真にはとってないけど、
厨房の天井貼りも無事おわった。
さらに、オープン前にやることを諦めていた屋根の雨もり箇所の直しまでできた。
雨漏りしてたところの瓦を外してみたところ。
ここの木を貼り直して、
再度瓦を乗せた。
帰る直前まで仕事してくれて、
お店のスピーカー配線するところまで一緒にやってくれた。
持つべきものは友だなぁ。
本当にありがたかった。
はぎやん、そしてピーター、ホントにありがとう。
今度はゆっくり遊びにおいでね。
店づくりの話、つづきです。
春というか、冬の終わりごろには
店の裏側(家側)の屋根の修理をしました。
修理前は、こんなでした。
あ、パンツとか干してある!(すみません…)
えーと…
こちらの屋根も透明トタン、穴あいてるとこがあちこちにあって、
そのため、やはり柱がダメになってたので、やりかえ。
全部やりかえるのは大変だし、
透明トタンも安くはないので
ぜったい屋根が必要なトイレ前だけ屋根つけました。
屋根の下に見えるドアのとこがトイレです。
左側に見える家の屋根は、
引っ越してきてわりとすぐにRYUちゃん(ダンナ)が直しました。
店側、手前は雨どい付けました。
雨どいって、大事なんですよー。
あるとないじゃ大違いです。
ここだって雨どいなかったら、
雨の日、ここの下ちょっと歩いただけでずぶ濡れですよー。
それに屋根から落ちた雨水は勢いよく跳ね返るので、
そこらへんにモノ置いとけません、ほんとに。
雨どいつけたから、
こうして薪置き場にすることだってできるワケです。
トイレの外壁とドアも修理しました。
トイレの中と窓枠もペンキ塗りました。
店の中も、進めました。
ここは板間にするのです。
ここ作ってるとき、
たまたま東京から友だちの大沼ショージさんと、
その友人の高野くんと瑞穂ちゃんが遊びに寄ってくれて、
高野くんが大工仕事できる人で、
ホゾ掘りのコツとか教えてもらったのでした。
半日手伝いまでしてくれて、助かったなぁ。
防腐剤塗って、
組み立てて、板乗せます。
でも板間を仕上げる前に、
表の屋根を作らねば。
柱材で骨組みを作っていきます。
広い面積の屋根を支えるのですから、
ちゃんと強度があるものを作らなくてはなりません。
ホゾ組でがっちりと強度のある土台を作るのです。
縦の柱のホゾ、オスの方。
横柱の繋ぎ。
だいぶホゾ掘りが出来てきました。
このホゾ掘り、ただただ黙々と、1ヶ月以上やってました。
あんまり長くずーっとやってたので、
これ本当にちゃんと組立てられるのかなぁ? とずいぶん不安に思ったものです。
重すぎて、途中でひとりで試しに組み立てることさえ出来なかったのです。
5月の連休あけ、それでもどうにか柱材の加工を終えました。
さあ、いよいよ棟上げです。
棟上げはさすがにひとりじゃ出来ないので、
うちのRYUちゃんと、近所のフミさんに助っ人をお願いしました。
はたして屋根はちゃんと立ち上がるのか?!
ふふふふふ、この屋根らしき形が出来てきたときの嬉しさったら!
今も忘れられません。
「私って、けっこうすごいかも〜」って、本気で思ちゃった(笑)。
ちゃんと屋根になりそうです。
私は下で順番に材料を運び、指示を出します。
屋根の上ではRYUちゃんとフミさんが、
よいペースで組み立ててくれました。
屋根が形になりましたー。
すご〜い、やったね〜。
その夜は、軽く棟上げ宴会。
そして翌日
トタンにペンキを塗り、
そのまた翌日、
この日もフミさん手伝ってくれて、
トタンを打って屋根を仕上げていきました。
またまた、つづく。
