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NEWS
手芸と読書

「ロバの本屋」は
今週も土日お休みです。

平日のんびりと営業しているので
ごそごそ店の作業したり
あとは、手芸と読書の日々です。


今週読んだ本から1冊。
「のどがかわいた/大阿久佳乃」

著者の大阿久佳乃さんは19歳です。
高校生活になじめず
だんだん学校を休みようになった彼女は
「詩ぃちゃん」というフリーペーパーを製作し始めます。
このフリーペーパーは彼女の創作の場ではなく
詩を読むよろこび、なぜ本を読むのか、
それを10代の言葉でまっすぐに書いています。
「のどがかわいた」は
前半に「詩ぃちゃん」を収録、後半はその他のエッセイです。
この年齢だから書ける文章だな、と思います。
そして、この年齢だからこそわかることが
確かに間違いなくある。
読んでいると、そう思います。
夏葉社のインデペンデント・レーベル岬書店の2冊目の本です。

2020.04.11
外が気持ちいいので


外に席を作ってみました。

今日も予定どおり店を開けています。
店はドアも窓も開け放っています。
気持ちのいい季節でよかった。


カディブックスから出た3冊目の本「くらやみに、馬といる」は
前2冊の〝ウマと話そう〟というテーマの本とは違って
とても個人的な、静かな淡々とした本です。
私にとっては、とてもわかりやすい本でした。
くらやみ、森、馬、猫、人の世界の外にあるもの、こと。

心を落ち着けて、
少しずつ本を紹介していけたらいいな。

5月や6月に予定していたイベントなど
出来るかどうかわからない状況なので(たぶん、難しい)
今、どんな形なら出来るのか、あれこれ作戦会議などしています。
こんな状況でも楽しめること、楽しんでもらえること。
さて。

2020.04.07
西淑さんのドローイング

西淑さんのドローイング作品集、届きました。
洋書の古い詩集に直接描いた(のだろう)ドローイングが
そのまま本になっています。
とても素敵です。
手に取って、開いて、ゆっくり見てほしい。
好きなページを開いて飾ってもいいだろな。

昨年末に届いた作品集も
今回のドローイング集も
どちらも西淑さんの魅力がギュッと詰まっています。
たくさんの人に手に取ってほしいです。

それと、ただ今、名古屋の2箇所の会場で
西淑さんの個展を開催中です。
会期は3/4(水)〜23(月)
会場は babushka CURRY & CAFEON READING
お近くの方はぜひ!

2020.03.16
建築から見えてくるもの

うちの店には
建築に関する本が並んでる棚があります。
その棚の中から
最近入荷した本をいくつか。


『沖縄島建築』
日本の他の場所とは異なる沖縄の風土と歴史の中から
沖縄ならではの建築は生まれ
沖縄ならではの暮らしが生まれていると思う。

大宜味村村役場旧庁舎は
やがて100歳になるコンクリートの建物(大正14年施工)。
普通沖縄のコンクリート住宅の寿命は30〜50年と言われているのに、
こちらは今もまだ使える状態にある。
熊本出身の清村勉さんによる設計で
外国に行った人から貰った絵はがきを参考にして設計したらしい。
清村さんは日本に導入されたばかりのコンクリートに興味を寄せ、独学。
こんなに長くもっているのは
当時、清村さんと大宜味の大工さんたちが、
コンクリートに混ぜて使う砂利や川砂を真水で何回も洗って
丁寧に施工したからと言われている。

こちらはコザ(沖縄市)にあるメガネ店。
父親の代から続く腕のいいメガネ店である。
外観も内装もカッコいい。
戦後、アメリカ統治下で嘉手納基地とも隣接するコザは
中国、インド、フィリピンなどから多くの外国人がやってきて
インターナショナルスクールができるほどだったという。
沖縄で唯一、メガネのレンズを製造する工場が地下にあり、
今も当時の状態で残されている。

この本は、沖縄建築の中から10件をとりあげている。
それぞれの建築が
そこに住む(関わっている)人々の暮らしと歴史を物語っている。


沖縄によくある建物に直書きの看板。
これ、沖縄っぽくて好きだなぁ。


『METRO タシケント』
ウズベキスタンの首都タシケントの地下鉄の駅構内の写真集。
旧ソビエト連邦時代の壮麗な地下鉄の世界。

中央アジアで初めての地下鉄であり、
駅ごとに異なる華やかな内装。

これは見応えあり、です。
実際に見に行きたいぞ。


『ドライブイン探訪』
昭和の匂いを強く感じるドライブインの本。
激動の時代にドライバー客を迎え続けた店主たちの半生から
戦後のあゆみが見えてきます。

つい最近、友人たちがドライブインに宿泊して新年会をしていた。
それ聞いて、私も行きたい!と思っていたので
この本は、私にとってすごいタイムリーだったんだよね。

2020.02.16
詩集


橘いずみさんの12ヶ月の詩集「DOOR」
今年も届きました。
年1回自費出版で発行している橘さんのこの詩集、
うちの店に届くのはの3回目(3年目)です。

「DOOR」は毎回凝った装丁で作られているのですが
今回のはとてもシンプルです。
シンプルでカッコいい装丁。

はじまりのページはこんな感じ。

詩がスッと入ってくるときは
心が落ち着いているとき。
バタバタ忙しい時には詩が入ってこない。
だから、
私は落ち着きたい時には詩集を開いたりします。

2020.01.28
函入りの詩集

昨年末から心待ちにしていた
多和田葉子さんの詩集『まだ未来』入荷しました。

函入りの17篇の詩。

そら恐ろしいような
言葉と言葉の隙間から
これから歩いてゆくであろう未来を
ぼんやりと思う。

多和田さんの小説を読んでいるとグッとくること多いけど
〝詩〟も、心を掴まれます。

2020.01.12
牧野さんの画集

いろいろ入荷してる本の中で
これだけは紹介しておきたいな〜ってのが
牧野伊三夫さんの画集。

牧野さんは長いこと絵描きをやっていて
それでいて初めての作品集だから
がっつり盛りだくさん、分厚い画集です。


牧野さん、いろんな仕事をしているんだなって
あらためて感心してしまいました。


あー、高山さんのこの料理本のおいしそうなジャガイモの表紙、
これも牧野さんの絵だったんだ!
そうか〜。
いい絵だなぁって思っていたんだよねぇ。


あ、これこれ、これも牧野さんの絵なんですねー。
つい最近、うちの店で牧野さんの個展やってたんだけど、
展覧会のDMをお客さんに渡したりしてて
「牧野さんってかもめ食堂の人ですよね!」って言われて、
「え?」って聞き返してしまった…。
「かもめ食堂」本も読んだし映画も見てたんだけど、
あの絵が牧野さんだってことには
私、全然気づいてなかった。

牧野さんの絵だって気づいてないで「いい絵だなー」って思ってる絵、
私、けっこうあるような気がする。
画集、じっくりゆっくり見てみようーっと。

2019.12.29
今の平台


都内4箇所の古書店を会場に
文筆家・大竹昭子さんが様々なゲストを招いて行う
トークと朗読のイベントカタリココ
ゲストのラインナップが魅力的で
足を運んでみたいって度々思っていました。
そのカタリココ13年目にして
なんとそのイベントを文字に起こした小冊子の発行が始まりました。
これは嬉しい!
2015年に行われた漫画家・高野文子さんの回、
2018年に行われた美術家・福田尚代さんの回が
現在冊子になっています。
どちらも入荷してますよ。

そして
おふたりをよく知らない人にも紹介したいので
ロバの本屋の平台に
高野文子&福田尚代コーナー作りました。
このおふたり、私は昔からものすごいリスペクトしているのです。

カタリココの冊子「カタリココ文庫」は
これからも続けて発行される予定のようです。
とても楽しみです。

2019.10.14